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「35億」の次はアメフトに恩返し。
コージ・トクダが語る現役復帰の覚悟。
posted2020/08/15 11:50
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph by
Koji Tokuda
――お笑い芸人、タレント、アスリート……今の肩書きは何ですか。
アスリート……タレント、「アスタレ」ですね。「ブリリアン」は今年3月に解散したので、もうお笑い芸人は名乗れません。
――コンビ解散後、なぜアメフト選手として復帰することを選んだのでしょうか。
大学卒業後もずっと、アメフトに恩返しをしたいと思っていたんです。2017年に「ブルゾンちえみ with B」としてテレビに出させていただくようになって、いろんなところでアメフト選手だった頃の話をして、少しはアメフトの普及に貢献できたかなと思っていたんですが……自分がアメフト選手だったことは皆さんに知ってもらえても、そもそもアメフトの競技のことを知っている人が少ないんだなと感じました。
そこで今後もタレントとしてアメフトの魅力を発信していく上で、一番、説得力があるのは、自分でプレーすることなんじゃないかと。ちょうどコンビも解散することになって、怪我しても相方に迷惑を掛けることがないのであれば、32歳、体力的にも最後のチャンスだからやってみようと。
――ブルゾンちえみ(現・藤原史織)さんや、元相方のダイキ(現・杉浦大毅)さんからは何と言われましたか。
ブルゾンさんはひと言目に「それ、絶対やった方がいいよ!」って言ってくれましたね。「そのフィーリングは大事にした方がいい。やっている姿も想像できるし」と。ダイキも「いいんじゃない。やりたいならやった方が」って背中を押してくれました。彼も今は俳優として、自分のやりたいことに突き進んでいますから。
――いずれ、それぞれの道で活躍した3人が再び集まるという日も……。
それはブルゾンさん次第です(笑)。僕らはどこまでも付いていくだけです。
見栄えのいい体から戦える体に。
――しかし、選手復帰を決めた矢先、新型コロナウイルスの影響で練習がままならなくなってしまいます。
6月上旬くらいまでずっと、家で1人でトレーニングする日々でした。10年のブランクがあって、こんな状況で本当に復帰できるんかなと、めちゃくちゃ不安になりました。各地でジムの営業が再開されたらすぐ、以前にお世話になったトレーナーの方に頼み込んで、「何とかしてください」って。今はタレントとしての見栄えの良い体から、アスリートとして戦える体にしてもらっているところです。
――大学時代と比べて、肉体はどのくらい戻ってきていますか。
6割ですね。当時は体重90kgちょっとでしたが、今は増量して96kgです。まだ筋量は大学時代の水準に達していないので、ここからは増やした分を筋力に変えていく作業です。