藤田修平の名言
あの日は、日本でいちばん目立ったんじゃないですか。
藤田修平(高校野球)
サヨナラボーク。このフレーズを耳にすると、藤田の顔を思い浮かべる人は多いだろう。松坂大輔が主役だった1998年夏の甲子園。山口・宇部商業の2年生エースとしてマウンドを託された藤田は、2回戦の豊田大谷(東愛知)戦で悲劇の主役となった。2-2の同点で迎えた延長15回裏、無死満塁の絶体絶命のピンチで、藤田はセットポジションから左手に握ったボールを腹の前に動かしたあと、なぜか、ふと引っ込めた。林清一球審がボークを宣告、三塁走者がサヨナラのホームを踏んだ。「魔が差したというか。僕もちょっとわからんですね」。当時、その残酷な判定に批判の声もあったが、藤田は「審判は1球ずつ集中しなくてはならない。延長になっても見逃さなかったのは凄い」と12年後のインタビューで語っている。
Number759号(2010/07/29)
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