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藤井聡太棋聖、王位戦第3局へ。羽生善治九段超えの史上最年少「二冠」へ王手なるか。 

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photograph by日本将棋連盟

posted2020/08/03 20:00

藤井聡太棋聖、王位戦第3局へ。羽生善治九段超えの史上最年少「二冠」へ王手なるか。<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

王位戦第2局の様子。藤井聡太棋聖(左)と木村一基王位。

 8月4、5日の2日にわたり、藤井聡太棋聖が木村一基王位に挑戦する王位戦七番勝負第3局が行われる。

 4戦先勝でタイトル獲得となるが、すでに藤井棋聖は第1局、2局で勝利している。第3局も勝てば王位奪取に“王手”がかかることになる。

 藤井棋聖が王位の座にも就くと、王位・棋聖の「二冠」となる。

 これまでの「二冠」の最年少記録は羽生善治九段が打ち立てた「21歳11カ月」。

 王位戦が第7局(9月28、29日)まで行ったとしても、藤井棋聖が奪取となると、7月19日に18歳になったばかりだけに大幅に記録を更新することになる。

 藤井棋聖は過密日程が続いている。

 7月16日に「現在の将棋界最強」とも称される渡辺明二冠から棋聖位を獲得。その2日後には菅井竜也八段にJT杯で快勝した。

 しかし、7月24日には「名人」とならぶビッグタイトルである「竜王戦」の決勝トーナメント3回戦で丸山忠久九段に敗れた。

 ただ、7月29日は順位戦B級2組3回戦で麻雀の「最強位」を持つ鈴木大介九段に勝ち、8月2日に放送されたNHK杯本線トーナメント1回戦の塚田泰明九段戦でも勝利し、調子は悪くないと言えるだろう。

木村王位は「AIに最も高く評価されている棋士」。

 一方、2連敗して苦しい立場となった木村王位だが、昨年、当時の豊島将之王位に挑戦した際も、出だしは2連敗だった。そこから最終第7局まで持ち込み、4勝3敗で王位の座に就いた。

 元奨励会員の競馬ジャーナリスト・片山良三氏は、Number Web「ただの将棋の強いおじさんではない。AI時代にすり寄られた木村一基王位」のなかで、木村王位の将棋について渡辺明三冠(当時)の次のようなコメントを紹介している。

「いまはAIに最も高く評価されている棋士です。言ってみれば、時代が木村さんにすり寄ってきたということですね」

 木村王位の将棋はAI時代にマッチしたものであり、「千駄ヶ谷の受け師」の異名通り、他の棋士にはない独特の感覚も持っている。

 また、座右の銘は「百折不撓」。文字通り、何度失敗しても志をまげず、立ち上がってきた男でもある。

 注目の対局は、兵庫県の有馬温泉「中の坊瑞苑」で4日午前9時より始まる。

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