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山崎康晃と藤川球児は立ち直れるか。
クローザー受難を示す、ある数値。

posted2020/07/27 19:00

 
山崎康晃と藤川球児は立ち直れるか。クローザー受難を示す、ある数値。<Number Web> photograph by (L)Naoya Sanuki/(R)Kyodo News

失点がかさんでいる山崎康晃(左)と藤川球児。偉大な実績を築き上げた2人が、このまま苦しむとは思えないが……。

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 山崎康晃が走者を2人出したところで、筆者はチャンネルを変えてしまった。

 7月26日のDeNA-広島戦。DeNAファンではないのだが、山崎康晃が今季3度目のセーブ失敗(ブロウンセーブ)しそうなのを見るのが忍びなかったのだ。

 筆者は「クローザー」に特別の思い入れがある。

 毎度毎度ヒリヒリした状況で投げるクローザーはプロ野球の「華」ではあるが、一瞬のためらい、ミスで、勝利寸前の舞台があっという間に暗転するという、極めてリスキーな仕事でもある。

 だから、チームによらずクローザーには悲壮感が漂っている。その姿を見て、ついつい応援してしまう。

初の牽制球から何かがおかしい。

 山崎康晃は当代随一のクローザーではあるが、今季は26日を含めてすでに3回もブロウンセーブを記録している。

 今年の山崎がちょっとおかしいと思ったのは、6月27日の横浜スタジアムの阪神戦だった。6-5で迎えた9回裏、マウンドに上がった山崎は、二死からマルテを歩かせた。阪神が植田海を代走に送ると、ここで2球続けて牽制球。山崎といえば「プロ入り以来一度も牽制をしたことがない投手」だったはずだ。

 え? と思っているうちに植田が盗塁。微妙なタイミングだったがセーフとなる。大山悠輔も歩かせて、サンズに逆転3ランを打たれた。このときは、ラミレス監督の指示で木塚コーチがマウンドに行って山崎に「走者に気を付けるように」といったことが、異例の牽制に結び付いたという。

 そこから4連続セーブを記録したものの、7月19日の横浜スタジアムでの巨人戦、3-2のスコアで9回にマウンドに上がった山崎は、坂本勇人と丸佳浩に2本の内野安打を許し、同点に追いつかれた段階で降板。替わった国吉佑樹が2ランを打たれて、山崎に黒星が付いた。

 クローザーに最後まで投げさせなかったラミレス監督に批判が集まったが、指揮官の信頼が揺らいでいることを感じさせた。

【次ページ】 12度の登板で8度は無失点だが。

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