酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
山崎康晃と藤川球児は立ち直れるか。
クローザー受難を示す、ある数値。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by(L)Naoya Sanuki/(R)Kyodo News
posted2020/07/27 19:00
失点がかさんでいる山崎康晃(左)と藤川球児。偉大な実績を築き上げた2人が、このまま苦しむとは思えないが……。
パ以上にセの抑えが苦しんでいる。
〇セ・リーグ
巨人
デラロサ
6試0勝0敗4S 1H 5回 率1.80
中川皓太
12試0勝1敗2S 4H 12.1回 率1.46
高木京介
16試0勝1敗1S 4H 11.1回 率3.18
DeNA
山崎康晃
12試0勝3敗6S 1H 11.1回 率8.74
阪神
スアレス
14試0勝0敗5S 3H 13.2回 率1.98
藤川球児
7試1勝2敗2S 0H 6回 率10.50
広島
一岡竜司
7試0勝1敗1S 1H 6.1回 率7.11
菊池保則
11試1勝0敗1S 2H 11回 率2.45
スコット
6試0勝2敗0S 0H 4回 率22.50
中日
岡田俊哉
16試0勝2敗3S 1H 15回 率4.20
R・マルティネス
12試1勝0敗3S 4H 12回 率0.75
ヤクルト
石山泰稚
16試2勝1敗5S 2H 15.2回 率3.45
パ・リーグ以上に苦労している球団が多い。
巨人は昨季途中からクローザーを務めるデラロサが好調な出だしだったが、7月5日に早々と故障。そのあとを中川が継いだが7月25日のヤクルト戦でサヨナラ打を浴びるなど、やや不安がある。
DeNAは前述通り、山崎が悩ましい。阪神は藤川があと5セーブで名球会入り条件の日米通算250セーブに達するが、被弾が続いて二軍降格(現在は一軍に復帰)。スアレスが何とか後釜に収まっている。
広島はスコットも菊池も一岡も……。
広島は新クローザーのスコットが大外れの状態で、菊池も失点を喫した。一岡もDeNA戦で佐野恵太にサヨナラ満塁弾を打たれた。7月26日のDeNA戦は山崎相手に味方が逆転した9回裏を無失点で切り抜けたが、あわや“満塁本塁打返し”かという危うさ。固定できる抑えがいない状態だ。
中日は岡田がクローザーだったものの7月に入って失敗が続き、マルティネスにとって代わられた。ヤクルトは石山が務めているが、こちらも失点が散見する。