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今週も大荒れ万馬券の予感が漂う?
名物1000m直線重賞アイビスSD展望。
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2020/07/24 11:40
CBC賞を制したラブカンプーは2018年スプリンターズSの2着好走以降、15度の出走中、13レースが2桁着順だった。
2年前のアイビスSD制覇馬も気になる。
そのラブカンプーが2着した一昨年のアイビスサマーダッシュを制したのが同じ森田直行厩舎のダイメイプリンセス(牝7歳)だ。
当時は直前に同じ新潟芝、直線1000メートルで準オープンの駿風Sとオープンの韋駄天Sを連勝。続くCBC賞は9着に沈んだものの、新潟の直線コースに戻って見事に快勝してみせた。
その後は北九州記念(GIII)でアレスバローズに次ぐ2着、スプリンターズS(GI)でもファインニードルの4着とそれなりに善戦。しかし、6歳となった昨年の前半はぱったりと好走がなくなり、2番人気に支持されたアイビスサマーダッシュでも6着に敗れた。
年齢も重ねてさすがに全盛時の勢いはなくなったかと思われ、続く北九州記念では9番人気と人気を落としたが、ここで見事に復活。激しい2着争いを尻目に堂々と抜け出し、アイビスサマーダッシュ以来となる2つ目の重賞制覇を成し遂げてみせた。
その後は再び苦戦を繰り返しているが、前走の韋駄天Sでは3着と久しぶりに善戦。復調気配を感じさせた。現在はすでに7歳となっているが、一昨年の覇者として今回も軽視は禁物だろう。
連覇を狙うライオンボスは斤量57キロ。
ダイメイプリンセスが3着に敗れた前走で1着になったのがライオンボス(牡5歳、美浦・和田正一郎厩舎)だ。昨年のアイビスサマーダッシュでもダイメイプリンセス以下を退けているこの馬は、ディフェンディングチャンピオンとして今回もエントリーしてきた。
前走はトップハンデの57.5キロを背負いながらも快勝。別定重量で前走比マイナス0.5キロの57キロとなる今回、より一層期待がかかるのは当然だ。ちなみに騎乗する鮫島克駿騎手は昨年のこのレース前日に落馬して負傷。同馬が勝つシーンを「病院のベッドの上から複雑な気持ちで見ていた」と言う。そんな1年前の雪辱を果たせるのか、その手綱捌きにも注目したい。