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今週も大荒れ万馬券の予感が漂う?
名物1000m直線重賞アイビスSD展望。
posted2020/07/24 11:40
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
先週は全国で3つのグレードレースが行われたが、今週末は1つだけ。新潟競馬場の芝、直線1000メートルで施行されるアイビスサマーダッシュ(GIII)がそれだ。
先週の3つの重賞、すなわち函館2歳S(GIII)は10番人気で単勝4730円のリンゴアメ(美浦・菊川正達厩舎)が優勝し、函館記念(GIII)は15番人気で単勝7730円のアドマイヤジャスタ(栗東・須貝尚介厩舎)が勝利、そして、中京記念(GIII)にいたっては18頭立てのシンガリ18番人気で単勝は万馬券となる16300円のメイケイダイハード(栗東・中竹和也厩舎)が制覇した。
いずれも大荒れで終わったが、はたして今週のアイビスサマーダッシュも同様の結果が待っているのだろうか?
GI2着馬ラブカンプーはどうなるか。
前走で大穴をあけたのがラブカンプー(牝5歳、栗東・森田直行厩舎)だ。今月5日、阪神競馬場で行われたCBC賞(GIII)に出走した同馬は2着馬に1と4分の3馬身の差をつけて堂々と逃げ切り勝ちを演じてみせた。13番人気で単勝9310円という低評価を覆す走りを披露したのだ。
同馬の人気がなかったのはある意味、当然だった。直前の韋駄天Sでは7着。さらにそこから遡ること5走にわたって2桁着順に沈んでいた。それどころか一昨年のスプリンターズS(GI)で2着に善戦したのを最後に、15戦にわたって掲示板にすら乗れない惨敗を繰り返していた。
しかし、元を正せばGIでも2着に好走できた能力の持ち主。前々走の韋駄天Sからブリンカーを装着し、調教の動きも良化。さらに51キロのハンデと楽に先手をとれた展開面も味方に逃げ切ってみせた。
今回のアイビスサマーダッシュは一昨年の同舞台で2着した舞台だ。斤量が56キロになる点がどうかだが、中間の坂路では前走時より更に速い時計をマーク。状態面は引き続き、というかさらに良くなっている感じすらある。新潟の直線での騎乗成績も良い藤田菜七子騎手を背に、前走同様のレースを披露できるのか、期待したい。