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甲子園未出場でも育成力で人気校に。
京都国際高の大器晩成ドラフト候補。
text by
高木遊Yu Takagi
photograph byYu Takagi
posted2020/07/10 17:00
走攻守三拍子そろう外野手・早真之介(左)と強肩強打の捕手・釣寿生。
スカウト集まる代替大会でアピールを。
互いに「プロになりたい」という夢を持って入学してきた2人は、意識をして高め合ってきた。
早が「釣はチームにとっても僕個人にとっても、とても大きな存在です。“意識させてくれる存在”です」と語れば、釣は「早は僕と違って勝負強い部分がありますし、バッティングでもチームを引っ張っているので頼りになります」と関係性を話してくれた。
緊急事態宣言によりチームは一時解散となり、早と釣は寮を離れた。しかし、それぞれの地元に戻っても、甲子園中止が決まっても、次の目標に向けて着実に汗を流してきた。
個を伸ばす練習が、それぞれの向上心を刺激して相乗効果を生んでいるのだろう。
京都の代替大会は8強までしか行われないが、7月11日に予定される京都国際の初戦の相手は公立の実力校・塔南。他にも京都成章や龍谷大平安ら強豪校が揃うブロックに入った。相手に申し分なし。スカウト陣にも大きなアピールを果たしたいところだ。
「強豪校には好投手がいるので、そこで結果を出すことで評価を上げていきたいです」(早)
「自分の肩を生かした送球を見て欲しいです」(釣)
大きな野望を持って高校最後の夏に臨む。