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道悪のクロノジェネシスは最強だ。
宝塚記念を制し、牝馬の時代を宣言。
 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKyodo News

posted2020/06/29 11:40

道悪のクロノジェネシスは最強だ。宝塚記念を制し、牝馬の時代を宣言。<Number Web> photograph by Kyodo News

ラスト3ハロンは、2番目に速いキセキと0.9秒差。直線を向いた時点でほぼ先頭の位置取りからその脚を繰り出されては他馬はどうしようもなかった。

「牝馬の時代」が到来した。

 牝馬の優勝は昨年のリスグラシューにつづく2年連続で、史上5頭目。

 これで、今年の牝牡混合GIレースにおける牝馬の勝利は「4」となった。内訳は、高松宮記念(モズスーパーフレア)、大阪杯(ラッキーライラック)、安田記念(グランアレグリア)、そしてこの宝塚記念。しかも、宝塚記念以外はすべて牝馬のワンツーフィニッシュという凄まじさだ。

 牝馬による牝牡混合GI最多勝記録は、ウオッカやダイワスカーレットが活躍した2008年の「5」。上半期終了時でそれに迫ろうとしているのだから、まさに「牝馬の時代」到来である。

上半期の馬券売上は前年比アップ!

 なお、宝塚記念の売り上げは203億9865万9400円で、前年比104.8%だった。今年上半期の平地GI12レースのうち、前年を上回ったのは、高松宮記念、ヴィクトリアマイルに次いで3レース目。

 また、中央競馬の上半期(前年=開催140日、今年=開催148日)の売り上げは1兆4752億6872万8200円(前年比101.5%)、入場者は86万3609人(前年比26.8%)と発表された。

 2月29日から始まった無観客競馬は18週にも及び、ネットと電話投票だけの発売となったことを考えると大健闘と言えよう。ほかのスポーツイベントが軒並み中止となり、ステイホームで楽しめる娯楽としての注目度が相対的に上がったことがこの売上げにつながったのだろう。

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クロノジェネシス
北村友一

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