オリンピックへの道BACK NUMBER
日本発祥のケイリン、いざ復権へ。
金メダル請負人が求めた個の覚悟。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2020/06/07 19:00
2016年10月に招聘されたフランス人のブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチ(上)。
日本女子史上初の金メダルを獲得。
今年2月の世界選手権で銀メダルを手にした脇本は、リオでは「スピードが段違いでした」と差を見せつけられたが、「東京では必ず金メダルを」と誓う。そこには手ごたえも含まれているだろう。
女子も楽しみな選手が名前を連ねた。
梶原は今年2月の世界選手権オムニアムで、日本女子史上初の金メダルを獲得。
「(五輪延期で)強くなるための時間ができました」と前を見据える。
小林は「ガールズケイリン」で年間賞金女王になるなど輝かしい実績をあげ、2018年12月のワールドカップで日本女子ケイリン初のメダルとなる3位になるなど結果を残している。
これまでは、他競技の活躍もあって、オリンピックで自転車のトラック種目が脚光を浴びる機会は少なかった。埋没している感もあった。
それらを跳ね返し、新たな歴史を築くことができるか。
強い意志で代表をつかみとった選手たち、改革を実行し責任を果たそうとしてきたコーチ、そして支える人々。
彼らにとって、大きな舞台となる。