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マキロイは誰よりも再開に積極的。
「ツアー再開できない理由がない」
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byAFLO
posted2020/05/16 09:00
プレーヤーズ選手権に出場し、1日目を終えたところでマキロイのプレーも中断。彼はゴルフに飢えている。
「再開できない理由が見当たらない」
マキロイとフリートウッドが、ほぼ正反対の態度を示す背景には「今、どこの国に滞在しているか」の違いがある。
パンデミックの中、マキロイは米フロリダ州の自宅で妻と一緒に自粛生活を送り、今もフロリダにいる。だが、フリートウッドはツアーが休止状態になった直後に母国・英国に戻り、マネージャーでもある妻、2歳の長男の3人で「ステイ・ホーム」を続けている。
米国人ではないフリートウッドが米ツアーの大会に出場するために米国へ渡航すれば、入国時に14日間の隔離を求められる。
いやいや、隔離以前に、海外渡航における感染リスクがどれほどのものとなるのかは、現段階では誰も予測も断言もできない。
そうした諸々を考慮すると「今は、渡米は考えられない」。
そんなフリートウッドの事情や考え方を尊重しつつも、マキロイはマキロイで、早期再開を目指す米ツアーの積極姿勢に歩調を合わせ、自身の早期出場に意気込みを見せている。
「米ツアーの再開プランは、とてもしっかりしているものだと思う。そのプラン通りにすべてを実行できれば、6月11日からツアーを再開できない理由が見当たらない。僕らなら、きっとできるはずだ。僕は試合に出る心の準備はすっかりできている」
入場制限、無観客、チャーター機。
マキロイが「とてもしっかりしている」と絶賛している米ツアーの再開プランとは、どういう内容なのか。
無観客で開催する再開直後の4大会では、会場入りは選手、キャディ、米ツアーのオフィシャル、ショットリンクのスタッフ、メディアなどに限定される。
選手専属のコーチやトレーナーは入場が許されるが、マネージャーやエージェント、選手の家族も会場入りはできない。
試合から試合への選手とキャディの移動手段として、米ツアーはチャーター機を用意し、先着170名を搭乗させるという。
現地到着後は米ツアーが借り上げる専用ホテルへ。もちろん希望者は自分自身でプライベートジェットを利用し、自分専用のホテルに宿泊することも可能だそうだが、感染防止のための十分な工夫や努力が求められることは言うまでもなく、すべては自己責任となる。