オリンピックへの道BACK NUMBER
日本史上初、世界ランク2位に!
伊藤美誠が目指す「無敗の女」。
posted2020/04/20 18:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Xinhua/AFLO
明るいニュースが飛び込んできた。
4月16日、国際卓球連盟は最新の世界ランキングを発表、伊藤美誠が女子シングルス2位に浮上したのである。
国際大会の成績をポイント化して順位をつける現在のランキング制度は1991年にスタートし、現行制度での日本選手最高順位は張本智和と石川佳純の3位。つまり、日本勢として史上最高順位になったのである。
「自分自身の成長に拍手したい」
伊藤は2019年1月の全日本選手権で、シングルスに加え、女子ダブルス、混合ダブルスを優勝する2年連続の3冠を達成。
3冠目のシングルスで優勝したあと、「自分自身の成長に拍手したい」とコメント、東京五輪に向けて、「もっとレベルアップして出場できるようにしたい」と意気込みを新たにした。
その言葉をなぞるかのように、この1年、素晴らしいシーズンを過ごしてきた。
昨春、中国オープンの準々決勝でリオデジャネイロ五輪金メダルの丁寧(中国)を破りベスト4となった。さらに香港オープンで準優勝を果たし、オーストラリアオープンとブルガリアオープンではベスト4と、上位に位置し続ける。
昨秋にはスウェーデンオープンとドイツオープンで、海外の強豪選手がそろう中、ともに準優勝を果たした。
しかも、どちらの大会でも中国の強豪選手を倒しての成績であったことも、伊藤の成長を示す結果となった。世界上位に位置する中で、安定した成績を残す存在になったことも示していた。