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半端ない悪ガキ・橋本真也&ライガー。
新日の“伝説のいたずら”を検証! 

text by

原悦生

原悦生Essei Hara

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photograph byEsseiHara

posted2020/04/25 19:00

半端ない悪ガキ・橋本真也&ライガー。新日の“伝説のいたずら”を検証!<Number Web> photograph by EsseiHara

新日本プロレスの道場があった世田谷区野毛の近くのバス停にて。この地にはライガーの青春が詰まっている。

いつも……橋本真也がいたずらの首謀者だった。

 山本は覚悟したようにも嬉しそうに見える感じで、さっさと穴に入っていった。体に大量の砂がかぶせられていく……。

 さすがに顔は出ているが、タテに深く身動きができない。山本は長州らに口紅でハワイアン調に化粧を施されて、海藻のウィッグまで頭に乗せられた。

 ここから山本の宴会芸である“ヨウジ刺し(自分で額にどんどん楊枝を刺していく過激な芸!)”が始まった。刺しつ刺されつ……って、どんな過激な宴会芸なんだよ! と今の時代の人たちは思われるでしょう。元はと言えば先輩に促されてやった芸らしいのだが、結局、ちゃっかりと自分の宴会芸にしてしまったのが山本だった。この過激な宴会芸、天山に改名してからもしばらく続けていたと思うが……。

 とはいえそんな酷い状態のまま、海岸に置き去りにはされなかった。解散前に掘り起こされた山本は、さすがにホッとした表情を見せていたのを覚えている。

 この日はいなかったが、この手のいたずらの首謀者の大方は橋本だった。

 そして、そのほとんどの企てにライガーが絡んでいた。いつもライガーは、いたずらの「実行犯」こそ強く否定するが、煽った事実とかかわりを否定することまではできないはずだ。

部屋の中に無数のセミが~~!

 小島聡はセミが大嫌いだった。

 夏のある日、小島が留守の間に橋本とライガーは、アブラゼミを大量に捕まえて来た。そして100匹近いセミを小島の部屋に放って、小島の帰りを待ち、そのリアクションを楽しんだという(これは聞いた話なのでセミの数は定かではない。200匹説もあるが……それは話の盛り過ぎだろう。アブラゼミとはいえ200匹を取るのは大変だろうから)。

 さらにひどいいたずらの1つは、柔道の絞め技の効果を使ったものだった。これは相手を即座に気絶させてしまうという過激なものだった。これを、道場で相手構わずにやってたらしい。この技は、実は船木優治(現・船木誠勝)が得意としたもので、後に遠征先イギリスのオールスター・レスリングの試合開始前のパフォーマンスとして客にもやっていたもので、筆者も目撃した時はひどく驚いた。

 リング上に用意したイスに「オレは大丈夫だ」という自信満々の観客を座らせ、それを船木がいとも簡単に指先ひとつで眠らせてしまう、というものだった(おそらく頸動脈を押さえているのだろうが……)。現地プロモーターからのたってのリクエストという余興だったそうだが、目覚めた当人が客席から笑いを浴びながらリングを降りていくのは可哀想に見えたものだ。

 こういう手ひどい悪さ伝説は数限りないが、今さら団体に抗議が殺到するといけないので……このくらいにしておこう。

【次ページ】 ゴジラのフィギュアと食虫植物。

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