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半端ない悪ガキ・橋本真也&ライガー。
新日の“伝説のいたずら”を検証!

posted2020/04/25 19:00

 
半端ない悪ガキ・橋本真也&ライガー。新日の“伝説のいたずら”を検証!<Number Web> photograph by EsseiHara

新日本プロレスの道場があった世田谷区野毛の近くのバス停にて。この地にはライガーの青春が詰まっている。

text by

原悦生

原悦生Essei Hara

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EsseiHara

 獣神サンダー・ライガーがWWEの殿堂入りを果たした。4月24日は獣神サンダー・ライガーがリアルな世界で初めて戦った日、つまりデビュー戦の日である。その記念すべき日から4日連続で、知られざる『ライガー伝説』を綴った短期集中連載をお送りする。第2回のテーマは「ハンパないイタズラ小僧・ライガーの逸話」。

「ライガーをサーカスの猛獣たちのオリに閉じ込めるつもりです。ライオンや虎の脇のオリだったら最高でしょう!」

 モスクワの街を散歩しているとき、突然、橋本真也がこんなことを言ってきた。

 獣神サンダー・ライガーを猛獣たちのオリに入れて鍵閉めて帰っちゃおう、というものだ。とんでもないいたずらである。

 1989年の暮れ、新日本プロレスはペレストロイカ時代のソ連・モスクワで試合をした。試合はモスクワ五輪のメイン会場ルージニキ・スタジアムに隣接する約1万人を収容するスポーツアリーナで行われたが、その3日前の夜、レスラーたちは公式行事の1つとしてボリショイ・サーカスに招待されていた。

 もちろん、猛獣がいない空っぽのオリではあるのだが、橋本らしい突飛な計画だった。「そんな馬鹿な? どうせ口だけでしょう?」と皆さんは思われるかもしれないが、橋本は氷点下10度のモスクワの街で平気で裸になる男である――当然、本気だったと思う。

 バルコニーの特別席からサーカスを見ていたライガーはそんな橋本のいたずらプランを知る由もなかった……。

 このいたずら計画、結局、橋本にはそのチャンスが訪れず、実行に移されることはなかった。

 公式行事には内務省関係者も同行していて、バスでの移動も警察車両が先導していたから、橋本もさすがにマズいと思ったのかもしれない。

 こうして橋本が計画した、ライガーのサーカスのオリ監禁計画は未遂に終わった。

砂浜に埋められるのは定番のいたずらではあるが……。

 1991年の春、沖縄の名城ビーチで休日に焼肉大会をした時のことだ。

 レスラー30人くらいと記者たちが参加して、沖縄にあった「アントン牧場」で育った牛を1頭丸ごと食べるというイベントだった。アントニオ猪木や長州力、武藤敬司、蝶野正洋、馳浩らもいた。合わせて50人くらいだったが、さすがに1頭は食べられなかった。でも、かなり食べた。うまい肉だった。

 焼肉にもビールにも飽きて、ボートに乗ったりして遊んでいたが……突然ライガーたちが猛然と砂浜を掘り始めた。穴は大きくかなり深い。

 この時のいたずらの生贄は、まだデビューして3カ月の山本広吉(天山)らだった。

【次ページ】 いつも……橋本真也がいたずらの首謀者だった。

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