欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
ELでは絶好調、リーグは苦戦中。
鎌田大地とフランクフルトの内心。
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byAFLO
posted2020/03/03 11:30
鎌田大地と長谷部誠が所属するフランクフルトは今季はリーグで中位に留まっており、ELは是が非でもほしいタイトルだ。
「チームのためになれてるという感じ」
鎌田はこのセカンドレグで得点こそなかったが、申し分ない動きを見せ73分に退いた。
「試合内容は、個人的に悪くなかったと思います。まあやっぱりチームは守備を第一にしていてプレスバックというかボールを取れるシーンもあったし、サイドハーフとしてまずね、やらないとだめなことがある程度うまくできて。
チームもしっかり次のステージに上がれたので、チームのためになれてるという感じがした。得点がとれなくても良いシーンは作れてたし、うん。まだまだ自分自身もっと成長もできるなと思うし、今はこう……サッカー選手は試合に出ることが一番大事かなと思います」
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前日会見での長谷部からの激励に対するアンサー、というわけではないだろうが得点がなくても納得の出来だったことを認めている。
ELでは絶好調、一方リーグでは。
鎌田はELでここまで、8試合で6得点2アシスト、極めて好調だ。6得点の中にはアーセナル戦、エミレーツ・スタジアムでの2得点も含まれる。
ただ不思議なことに、この好調さは、今のところELだけに限定されている。ブンデスリーガでは、18試合出場13試合先発で0得点3アシスト。悪くはないが、攻撃的MFの選手としては物足りない。
積み重ねたデータがある上にきっちり分析して臨む国内リーグに比べ、試合中の判断が大きくなる欧州リーグでは相手のマークも確かに違う。加えて、チームの雰囲気も違うのだという。