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若手オールスター戦でダンク連発!
八村塁が今季後半戦へ意気込み語る。
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byGetty Images
posted2020/02/20 19:00
ライジングスター・チャレンジでダンクシュートを決める八村塁。第1クォーター途中にはMVP候補の声も上がった。
いきなりダンクシュートを連発。
試合が始まると、ワールドチームのスタメンに入った背番号8はアメリカチームの大器ザイオン・ウィリアムソンとマッチアップ。開始1分弱で早くもダンクで初得点を挙げると、直後にはルカ・ドンチッチからのパスをもらって鮮やかなアリウープを成功させた。
こうしていきなりダンクを連発した八村は、このクォーター残り5分54秒でも再びドンチッチからのパスをダンクで決めている。
「ルカもジョーダンファミリーってことで、パスもしっかりしてくれて、僕もちゃんと決められたのでよかったんじゃないかなと思います」
スロベニア出身のドンチッチは、2年目の今季にマーベリックスの大黒柱と呼ばれるまでに大躍進。バックスのヤニス・アデトクンボとともに、2020年代のNBAを背負っていくと目されているスーパースター候補である。そんな選手と一緒に腕試しができるのもこのイベントの魅力の1つだ。
「ミドルレンジはダメ」と言われるも。
序盤からダンクで得点を稼いだ八村は、前半だけで12得点の好スタート。その後、後半にも2点を加えてこの日のプレーを締めくくった。ワールドチームは敗れたものの、20分28秒で14得点(FG 7/11)、7リバウンド、4アシスト、1スティールという好成績をマーク。
興味深かったのは、オールスターには“可能な限り華やかなプレーを心がける”という不文律があるにもかかわらず、八村はミドルレンジからの堅実なジャンプシュートも放っていたことだ。
「(コーチ陣には)ミドルレンジはダメ、3Pとダンクだけだと言われてました。ただ、僕が得意なのはミドルレンジなので」
3Pショットが全盛の現代のNBAでは、ミドルレンジからのシュートは効率が悪いものとみなされている。そんな“旧世代の武器”を八村は今季を通じて高確率で決め続け、周囲にも効果を認めさせるに至った。大舞台でもミドルレンジという自身が得意なプレーにこだわった姿も、実に八村らしいと言えたかもしれない。