熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
コロナウイルスで封鎖の武漢所属。
ラファエル・シルバに質問してみた。
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGetty Images
posted2020/02/13 11:30
ラファエル・シルバは武漢でゴールゲッターとして存在感を放っている。彼の活躍は街に希望を与えるだろうか。
メールの質問に回答してくれた。
この後、彼の代理人を通じて電話インタビューを申し込んだが、「もうすでにブラジルのメディアに話をしたから」ということで実現しなかった。
それでも、「日本ではとてもお世話になったし、日本と日本人には強い愛着がある。メールでの質問なら答えてもいい」ということで、いくつかの質問に回答を寄せてくれた。
フットボールより命と健康が大切。
――新潟と浦和での思い出は?
「どちらのクラブでも、関係者とファンからとても親切にしてもらった。特に、ファンからはいつも熱烈に応援してもらえて、非常に感激した。だから、クラブとファンのために最高のプレーをしようと頑張ったつもりだ。
最も印象に残るのは、2017年のアジアチャンピオンズリーグ優勝。自分としても最高のプレーができ、アジア王者になれた。ファンにとても喜んでもらえたし、僕のキャリアで最高の出来事だった」
――武漢へ移籍してからも、Jリーグの情報を確認することはあるのか?
「時間が許す限り、新潟と浦和の成績やかつてのチームメイトたちの近況を知ろうと努力している。新潟と浦和が勝つと、とても嬉しいよ」
――Jリーグと中国リーグの差をどう感じているか?
「日本の方がより攻撃的で、ゴールに向かうスピードも早いかな。でも、中国のレベルも急速に上がっている」
――現在の心境は?
「武漢の町がこんなことになって、ちょっと信じられない気持ちだし、とても悲しい。リーグが開幕される目途が立たないのは残念だけど、今はフットボールより人々の命と健康の方が大切。これ以上犠牲者や感染者が増えないこと、1日でも早く事態が収拾されること、そして、またフットボールができるようになることを願っている」
――将来、また日本でプレーしたい気持ちは?
「日本での生活はとても快適で、申し分なかった。プレー環境も良く、フットボールに打ち込めた。機会があれば、またプレーしたい。仮にそれが叶わなくても、一人の旅行者として訪れ、知人、友人と旧交を温めたい。僕も中国で頑張っているので、引き続き応援してもらえるととても嬉しいです」