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田村優がつないだ「10番」は誰に?
頼もしい、若き司令塔たちの躍動。
posted2020/02/06 11:50
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by
Naoya Sanuki
熱狂のワールドカップイヤーが終わったラグビー界。
新しい年、新時代を担う若者たちが躍動した。
2020年のラグビーを読み解くキーワードは、背番号10。次世代の司令塔の競演だ。
W杯で背番号10、司令塔に座ったのは田村優。30歳(2020年1月9日で31歳になった)。次のW杯では34歳。プレーできない年齢ではないが、そこまで継続して代表でハードワークするかどうかは本人次第だ。
田村とともにW杯に出場した松田力也は25歳。こちらは4年後に向けての意欲を明言している。フランス大会のときは29歳。脂の乗った年齢だ。
フランス代表ヌマタックは20歳。
とはいえ、世界の若返りは早い。W杯日本大会で注目を集めたのはフランス代表の20歳の司令塔、ロマン・ヌタマックだ。自国開催となる次回大会は、24歳の若さながらW杯本大会のタフな経験を4試合も積んだ選手として登場する。
遡れば、1999年大会で20歳でデビューしたジョニー・ウィルキンソンが、4年後のオーストラリア大会でイングランドを北半球勢初の優勝に導いた。その2003年大会に21歳でデビューしたダン・カーターは、世界最高の司令塔と呼ばれ、2015年イングランド大会でオールブラックスをW杯初の連覇に導いた。
どちらにしても次の司令塔は育てねばならない。
そして、出番が待ち遠しくなるほど、次世代の司令塔候補はこの冬、各カテゴリーの大会で輝いた。