「野心のなさにも驚いた」

「しかし繰り返すが、選手のメンタリティーには驚いたし、その野心のなさには驚いた。また森保にも少し驚いた。もっと戦術的にいろいろやると思っていたが、まだ仕事の途中という感じだった。だからこそ彼が選手を導くべきでもあった。

　チームを指揮するにあたり、ちょっと観察者の立場に終始しすぎたように思う。日本にとってこの大会は、勝負の大会というよりラボラトリー（実験室）の意味合いが強かった」

――今日も橋岡を3バックの一角で起用するなど、情報収集に努めるという面もありました。

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「その通りで、相馬（勇紀）を右アウトに起用してチームは攻撃的になった。そこには森保の攻撃への意志が感じられたが、現実のプレーは攻撃的ではなかった。チームのダイナミズムも攻撃的ではなかった。サイドからの突破も不十分だったしブロックは低く、プロフォンダーもリズムのスピードも欠いて、チーム自体は攻撃的であったのにプレーは攻撃的ではなかった。

（ひとり人数が減った）後半はより守備的にプレーし、強固ではあったがそれだけで、見るべきものはほとんど何もなかった。10人でももっとできるはずで、誰もが期待を抱いていた……そこがとても残念だった」

――メルシー、フィリップ。