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日経新春杯に挑むレッドジェニアル。
メイショウサムソンの後継者に?
posted2020/01/17 07:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
今週末の19日、京都競馬場のメインとして行われるのが日経新春杯(GII、芝2400メートル)だ。
凱旋門賞を目指したテンポイントが国内最後のレースとして出走したのが1978年だから今からもう42年も前の話になる。66.5キロというハンデを背負った同馬はレース中に故障。海外遠征が取り消されたばかりか、結局これが元で命を落としてしまう。オールドファンには懐かしくも悲しい思い出のレースである。
さて、凱旋門賞といえば、武豊騎手が常々最大の目標として口にしているレース。今年の日経新春杯で、その日本のレジェンドジョッキーはレッドジェニアル(牡4歳、栗東・高橋義忠厩舎)の手綱を取る。
同馬は菊花賞(6着)以来の出走となるが、同じ京都の外回りだった京都新聞杯(GII、芝2200メートル)で後のダービー馬ロジャーバローズを競り負かして優勝している実績がある。今の上がりのかかる京都の芝も向いていそうで、約3カ月ぶりの実戦ではあっても有力馬となり得る存在だ。
父は元騎手で元調教師の成忠氏。
同馬を管理している高橋義忠調教師は'69年5月生まれで、現在50歳。今年で開業10年目となる。以前、同厩舎で働くスタッフに話を伺った事がある。彼は次のように言っていた。
「頭ごなしに命令したり、権力をかさに着て威張ったり、といった事をする調教師もいるようですが、そういう人達と対極にあるのがうちの調教師だと思います。従業員のどんな些細な話にも常に耳を傾けてくれます」
同師の父親は元騎手で元調教師でもある高橋成忠氏(引退)だ。
成忠氏は現役ジョッキー時代にヒカルポーラやリキエイカンでの天皇賞(春)('64、'70年)制覇、シーエースやタマミでの桜花賞('67、'70年)優勝など、GI級のレースを数々勝利。'67年には84勝を挙げ、関西所属騎手としては初となる全国リーディングの座も獲得。名ジョッキーとして名を轟かせた。