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日本の天敵・デクラークが
独占インタビューで語ったこと。
posted2019/12/27 11:30
text by
ニック・サイードNick Said
photograph by
Getty Images
今回は、日本戦のゲームプランや、将来的な日本でのプレーの可能性に言及した本編に収容しきれなかった彼の言葉を掲載します。
──今大会のスプリングボクスの特徴を端的に表現するなら?
「次の3つだと思う。フィジカル、セットピース、キックゲーム。この3つを正しく準備できたなら、我々はどんな相手にも優位に立てる」
──W杯を通じて、君自身はどのようなプレーを意識していた?
「まずは自分の長所を遺憾なく発揮すること。その上で、新しいことにも挑戦しようと思っていた。僕は大きな選手ではないかもしれないけど、相手にぶつかる時はフィジカルで圧倒しようとしたし、タックルも極めようとしている。
とにかく、コーチのゲームプランを完璧に遂行することを心がけたよ。あなたも知っているように、これまで、僕のキックは疑問視されることが多かった。けれど、チームは僕のプレーを信頼してくれた。批判する人には好きにさせて、僕らは自分たちの信じることを貫いたんだ。僕はチームのストラクチャーの構成に徹し、ハンドレ(・ポラード)とウィリー(・ルルー)が試合をコントロールする役割を担った」
──南アフリカ国旗の柄の下着を着ていたのはなぜ?
「あれはスピードというブランドの水着なんだ。理由は履き心地が良いから。それだけさ。下着よりも楽だし、自分のためになることなら、なんでも試そうと思ってね。南アフリカ代表としてプレーするときはその国旗が入ったものを着用し、シャークスで戦うときはチームのフラッグが入ったものを着ているんだ」
「僕は超人ハルクではないけれど」
──自分のプレースタイルと長所をどう捉えている?
「最大のストロングポイントのひとつは、試合のマネジメントにあると考えている。うまくいかないこともあるけれど、常に試合の流れを正しく読もうと心がけている。攻撃では、ボールをどこに回すべきか、どんな種類のキックが有効か、いかに敵の9番や10番に重圧を与えるか。
守備では、相手のストラクチャーを崩すために、どう陣形を動かすべきか、そして自分はどんな風にぶつかっていくべきか。僕は『超人ハルク』ではないけれど、自分が行くべき時は真っ先にタックルを仕掛ける。チームと自分が正しく動けるように、試合の流れを正確に把握しようとしている」