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エントリーで1万m29分切りが92名!
箱根駅伝を「選手名鑑」で楽しむ。 

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涌井健策(Number編集部)

涌井健策(Number編集部)Kensaku Wakui

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photograph byIchisei Hiramatsu

posted2019/12/12 20:30

エントリーで1万m29分切りが92名!箱根駅伝を「選手名鑑」で楽しむ。<Number Web> photograph by Ichisei Hiramatsu

Number992号「箱根駅伝 最強の襷」の別冊付録、「箱根駅伝2020選手名鑑」。327名の選手を紹介している。

中心選手のハードルが上がっている。

 ひとつめのポイントである選手全般のスピード化に関しては、発売中のNumber992号「箱根駅伝 最強の襷」の制作中にも感じたことだ。

 今回の号には別冊付録「箱根駅伝2020選手名鑑」がついており、20大学327名の選手を紹介しているのだが、各選手の持ちタイムをチェックしていくと、5000m13分台、1万m28分台の選手がゴロゴロいたのだ。

 小誌の「選手名鑑」は、11月23日の関東学連1万m記録挑戦会、同日の八王子ロングディスタンス、11月30、12月1日の日体大記録会までに出たタイムを反映させた最新版になっており、ここで自己ベストを更新してエントリーメンバー入りした選手も多い。

 エントリーメンバー336名のうち、公認最高記録が28分台、27分台の選手はなんと92名。最多は8名の青学大と順大で、7名の帝京大、6名の東海大、駒大、明大がそれに続いている。

 少し前まで28分台は「中心選手の証」だったのだが、完全に時代が変わったことを実感させられる。大学ごとにみても、今回は10名の「平均」が28分台のチームが9つもあり、28分台は選手自身がチーム内の競争を勝ち抜き、エントリーされるための「手形」のひとつになったと言えるだろう。

日本人1位は駒大の田澤。

 そして、駅伝で流れを変えるようなエースには、28分30秒切りが求められるようになったといえるだろう。今季28分30秒以内で走っている選手は留学生5名を含む10名おり、日本人選手ベスト5は以下の通りだ。

1位 田澤廉(駒大・1年)    28分13秒21

2位 塩澤稀夕(東海大・3年)  28分16秒17

3位 浦野雄平(國學院大・4年) 28分25秒45

4位 伊藤達彦(東国大・4年)  28分26秒50

5位 赤崎暁(拓大・4年)    28分27秒90

 前述の「選手名鑑」では、田澤、浦野、伊藤の3名、そして実力的には学生ナンバーワンといわれる東洋大・相澤晃、東海大・名取燎太、青学大・吉田圭太、帝京大・岩佐壱誠という有力大学のエースをクローズアップで取り上げている。

【次ページ】 大会の増加と、シューズの影響も。

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