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オリ、巨人がメジャー大物を獲得。
背景はベテランに広がる不信感。
posted2019/12/14 11:40
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
相次ぐ大物メジャーの日本行きは、米カリフォルニア州サンディエゴで行われているウインターミーティングの会場でも、米メディアの間で話題を集めるほどだった。
メジャー通算282本塁打の実績を持つアダム・ジョーンズ外野手(35)は、オリックスと2年契約で合意した。
2006年にマリナーズでデビューしたジョーンズは、オリオールズに移籍した'08年以降、攻守の軸として活躍。通算1939安打、打率2割7分7厘、945打点の実績を残し、オールスターにも5回選出されるなど、オリオールズの看板選手として人気を集めた。
米メディアなどによると、契約は2年800万ドル(約8億8000万円)で、出来高200万ドル(約2億2000万円)。3年目は球団がオプション(選択権)を持つ内容となった。
巨人加入のパーラは世界一に貢献。
11月下旬には、ヘラルド・パーラ外野手(32)が、巨人と1年150万ドル(約1億6200万円)で契約した。ダイヤモンドバックス時代の2011年、'13年にゴールドグラブ賞を獲得した名手は、しぶとくシャープな打撃でも知られており、通算打率2割7分6厘、88本塁打、522打点と、長年にわたって安定した成績を残してきた。
今季途中に移籍したナショナルズでは、代打起用が中心だったとはいえ、幼児の人気ソング「ベイビー・シャック」にちなんだ「シャック・ダンス」で一躍人気者となり、初の世界一にも大きく貢献した。
では、なぜ、そんな現役バリバリのメジャーリーガーが、早々とこの時期に日本行きを決断したのだろうか。
その背景には、過去数年来、長らく停滞したFA市場に対するベテラン選手の不安感、不信感があったことは間違いない。