酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
ポジション別MVP獲得数で分かる、
坂本勇人&森友哉の歴史的価値とは。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2019/11/29 11:50
万能ショート・坂本勇人と打てる捕手・森友哉。2人のMVP獲得には多くの野球ファンも納得だろう。
ショートのMVPはなんと3人だけ。
<遊撃手 3回>
全ポジションで最も少ないのが遊撃手での受賞だ。石毛宏典(西武)、松井稼頭央(西武)、そして今回の坂本勇人で3人目である。MLBではアレックス・ロドリゲスやデレク・ジーターをはじめ打てる遊撃手は決して珍しくないが、NPBでは“守備重視”のイメージが強い。それだけに今回の坂本の受賞は歴史的だといえよう。
坂本は今季40本塁打を放ったが、遊撃手の40発超えは1985年、中日・宇野勝の41本以来2人目とい快挙だった。
<外野手 37回>
1チームに3つのポジションがあるので受賞者が多いのは自然だろう。松井秀喜とイチローが3回、長池徳二、山本浩二、アレックス・ラミレス、丸佳浩が2回受賞している。また福本豊のように足のスペシャリストが受賞することも多いポジションだ。
チーム別獲得回数を見てみると。
次にチーム別に見てみよう。チーム名は現行のもの。※は現存しない球団である。
読売ジャイアンツ 45回
福岡ソフトバンクホークス 23回
(グレートリング、南海含む)
埼玉西武ライオンズ 15回
(西鉄含む)
オリックス・バファローズ 14回
(阪急含む)
広島東洋カープ 9回
中日ドラゴンズ
北海道日本ハムファイターズ(東映含む)
東京ヤクルトスワローズ
各8回
阪神タイガース 7回
千葉ロッテマリーンズ 6回
(大毎、毎日含む)
近鉄バファローズ 4回※
横浜DeNAベイスターズ
東北楽天ゴールデンイーグルス
各2回
松竹ロビンス※
イーグルス※
セネタース※
各1回
MVP受賞者は優勝回数とほぼ比例している。