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メジャーGM会議で話題になった
3人の日本人野手の名前と評価。
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byNanae Suzuki
posted2019/11/19 11:30
侍ジャパンで軽快なフィールディングを見せる菊池涼介。球界ナンバーワン二塁手として、メジャー挑戦を表明した。
大谷は規格外すぎて、別の扱い。
日本から海を渡った多くの投手たちは、NPB在籍時と同様の成績を移籍後も残してきた。その一方で、野手は数字を下げるケースが多かった。例外はあのイチローさんだけとも言える。
ロサンゼルス・エンゼルスに移籍した二刀流・大谷翔平投手(25)は打者としても充分な成績を残してきた。2年間で通算打率.286、本塁打40、OPS.883は日本時代同様であったが、何故か日本人野手の評価を上げるには至らなかった。
「二刀流・大谷は別格であり規格外」
インパクトが強すぎる、その突出した存在感が各球団に固定観念をもたらしてしまった。残念であり、皮肉な結果とも言える。
3人のランクはBまたはCか。
ポスティングでの移籍を目指す菊池、筒香は12月5日までに申請手続きを済ませる必要があり、申請後30日間以内に契約をまとめなければならない。
同制度を利用し、昨オフにシアトル・マリナーズ入りした菊池雄星投手(28)は'18年12月3日に申請し、'19年1月2日に契約を果たした。菊池、筒香のサンプルとなるが、海外FAの秋山も長期戦覚悟という訳にはいかないだろう。
移籍市場に名を連ねる選手のランクを大物FA選手をA、レギュラークラスをB、バックアップ要員をCと分ければ、今回の日本人3選手はBもしくはCの位置付けとなる。
昨今の傾向として、Aランクの選手はキャンプインギリギリまで契約交渉が続くが、BもしくはCランクの大半は年内から1月末までに決着する。代理人には交渉力、コネクション、バランス感覚など多くの能力が求められる。まさに腕の見せ所だ。
昨オフ、3年総額で4300万ドル(約47億3000万円)の保証額で移籍を勝ち取ったマリナーズ・菊池の代理人は敏腕として名高いスコット・ボラス氏(67)だった。