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首骨折でもIWGPジュニアを守った男。
ファンが待ちわびた高橋ヒロムの帰還。

posted2019/11/06 19:00

 
首骨折でもIWGPジュニアを守った男。ファンが待ちわびた高橋ヒロムの帰還。<Number Web> photograph by Essei Hara

深刻な頚椎の怪我を負ったはずの選手が……怪我を完治させ、見事な首ブリッジを披露した高橋ヒロム

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原悦生

原悦生Essei Hara

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Essei Hara

 高橋ヒロムが帰って来た。

 11月3日、大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)、ヒロムは以前より派手な新しいコスチュームで姿を現した。首には白いコルセットをつけていた。ヒロムはステージに寝そべると笑みを浮かべた。その首を覆っていたコルセットを自ら取り払って勢いよく投げ捨て、2匹の猫のぬいぐるみを抱いて花道を疾走した。

 リングにはBUSHIに勝ってIWGPジュニアヘビー級の王座を防衛したばかりのウィル・オスプレイが待っていた。だが、ヒロムは方向を変えて、場外の鉄のフェンスに自分の体を2度叩きつけた。そして、もう一度、花道を逆走して笑みを浮かべた。

 そして、今度は、ゆっくりと歩いて、リングに上がった。

「オレが高橋ヒロムだ! みんな、本当に、本当に待っていてくれて、ありがとう。オレが帰ってきたからには、新日本プロレスジュニアを今よりも、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、楽しませてやるから、安心してくれよ。でもさあ、みんな心配しているんでしょう。高橋ヒロム、できんの? 本当? とかさ、欠場明けなのに調子こいてんじゃねえよ、どうせオマエ、スタイル変えて帰ってくるつもりだろ、とかさあ。誰が、オレ以外にこの最強の男に挑戦するんだ。オレしかいねえだろ。ちょっと見とけ」

 ヒロムはオスプレイの目の前で大きくジャンプすると、キャンバスに受け身をとった。

 そして、ゆっくりブリッジの態勢に入って、心配してもらった首のケガがもう大丈夫なことをファンに示した。

 大阪のファンは笑顔になってヒロムを歓迎した。

「IWGPジュニアヘビー級のベルトにしか興味がない」

「Hiromu is back!」と叫んだヒロムは、ツイッターには「ただいま!」「I'm back!」「Estoy de vuelta!」と綴った色紙を掲げた。

「世界中のヒロムちゃんファンなら、簡単にわかったはずでしょう。オレは相手がだれであろうと、IWGPジュニアヘビー級のベルトにしか興味がない。そして、最大級に目立てる場所で挑戦する。そう、レッスルキングダム、東京ドーム大会。オレが、(5月の)スーパージュニアを欠場した時点で、わかりきっていた話でしょう」

 ヒロムは彼が3日の大阪に現れることは簡単に予想できただろうと、言いたいのだ。

【次ページ】 約1年4カ月、姿を消したヒロム。

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