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力道山が愛し、馬場が固まる。
プロレスと金田正一の深い縁。
posted2019/11/12 07:00
text by
門馬忠雄Tadao Monma
photograph by
AFLO
プロレス界と最も縁の深かった野球人が亡くなった。10月6日、敗血症で亡くなった通算400勝の大投手・金田正一氏(享年86)のことだ。
プロレスの祖・力道山は大変な野球好きとして知られる。1950年代の日本プロレス創成期、オーナー自ら「レスラーズ」という草野球チームを結成。巡業のオフを利用して応援企業やスポーツ新聞社のチームと試合に興じ、バッターボックスに立つこともあった。
当然、プロ野球の人気選手との交流も多く、中でもタイトル戦の祝勝パーティーなどに顔を出していたのが、カネやんこと金田投手(当時国鉄)だった。力道山は全盛期の金田を可愛がり、張本勲(当時東映)、森徹(当時中日)らを招き、記念撮影でご満悦というポーズが活字メディアから大受けだった。