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右肘手術、戦力外でも消えない笑顔。
オリックス黒木優太、また育成から。

posted2019/10/31 10:00

 
右肘手術、戦力外でも消えない笑顔。オリックス黒木優太、また育成から。<Number Web> photograph by Noriko Yonemushi

今年6月にトミー・ジョン手術を受けた黒木優太。「違和感はまったくない」とリハビリは順調に進んでいる。

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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Noriko Yonemushi

「すこぶる調子いいです。やっと戻ったって感じ」

 オリックスから戦力外通告を受けた3日後、大阪市舞洲の球団施設でリハビリを続ける黒木優太は、右肘を曲げたり伸ばしたりしながら笑顔で言った。

 事前に育成契約になるという話をされていたこともあり、戦力外通告にも、「別に何も(思いは)ないです。落ち込んでももう、しょうがないし」とあっけらかんとしていた。

 立正大から2016年のドラフト2位で入団した黒木は、マウンド度胸の良さと、150kmを超えるストレートの力強さを買われて、2017年はルーキーながら開幕から勝ちパターンの8回を任され、55試合に登板し25ホールドを積み重ねた。

 昨年は波があったが、それでも39試合に登板。しかし今年は、一軍登板のないまま終わった。

黒木の右肘を襲った痛み。

 今年1月頃から、右肘に痛みを感じるようになった。「でもまあ、投げられるしな」と投げ続けていたが、6月、いよいよ痛みが激しくなった。病院で検査を受けると、右肘の靭帯が骨化しており、医師には「この状態でよく投げてたね」と驚かれたという。

 そして、右肘内側側副靱帯再建術(トミー・ジョン手術)に踏み切った。復帰までは約14カ月かかる見込みだ。

 その手術から約4カ月。リハビリは順調で、「違和感はまったくない。ビビるぐらいないです」と言う。それでも、黒木は慎重だ。

「お医者さんからはもうシャドーピッチングのオーケーは出ました。でももう少し、僕の中で整えてからやろうと思っています」

 焦らず、地に足をつけて、前に進む。

「早く投げたい」という衝動は常にある。

「それはもちろんありますよ。ないわけがない。由伸とかも頑張ってるし……」

【次ページ】 同期入団は山本由伸、山岡泰輔。

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