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サートゥルナーリア対ヴェロックス。
神戸新聞杯は菊花賞の熱い前哨戦。 

text by

平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2019/09/20 18:00

サートゥルナーリア対ヴェロックス。神戸新聞杯は菊花賞の熱い前哨戦。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

馬体、気性面で成長を見せているサートゥルナーリア。角居師も秋に向けての自信をのぞかせる。

サートゥルナーリア陣営の自信。

 さて、そんな2頭の陣営は、ともに秋初戦でこの神戸新聞杯を選択してきた。

「ひと回り成長して牧場から帰って来た感じです」

 そう語るのはサートゥルナーリアを管理する角居調教師だ。ここはあくまでも前哨戦とはいえ、負けても良いから叩くだけという気は毛頭ないと続ける。

「もちろん次につながる競馬をすることが大切ですけど、その上で勝つレースをして欲しいです」

 日本ダービーでは一度完全にヴェロックスを外からかわしながらもゴール前で差し返されて先着を許した。あの競馬ぶりだけを見ると、距離に不安があるのかとも感じてしまうが、それに対してはかぶりを振る。

「そんなことはないと思います。やみくもに掛かってしまうような気性でもないし、調教の感じからも距離は大丈夫。とくに心配はしていません」

次につながる競馬をした上で勝つ。

 言われてみれば日本ダービーは1番人気ということもあり、3~4コーナーを大外から早目に進出する形。多少強引ともいえるレース運びだったので、最後に失速するのも仕方ない。あの一戦をもって距離不安を口にするのは早計だったかもしれない。

 先に紹介した角居調教師の「次につながる競馬をした上で勝って欲しい」という気持ちは勿論、中内田調教師を始めとしたヴェロックス陣営も同じことだろう。

 最後の1つの椅子を巡り、両頭がまずはどのような前哨戦を披露するのか。はたまたこの2頭にまとめて待ったをかける第三の馬が現れるのか。神戸新聞杯は9月22日、阪神競馬場の第11レース。どんな結果であろうと、次を考える上でワクワクするようなレースになってくれる事を願おう。
 

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