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サートゥルナーリア対ヴェロックス。
神戸新聞杯は菊花賞の熱い前哨戦。

posted2019/09/20 18:00

 
サートゥルナーリア対ヴェロックス。神戸新聞杯は菊花賞の熱い前哨戦。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

馬体、気性面で成長を見せているサートゥルナーリア。角居師も秋に向けての自信をのぞかせる。

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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Satoshi Hiramatsu

 今週末、阪神競馬場では神戸新聞杯(GII、芝2400メートル)が行われる。3歳馬によるオープンレースで、3着までに菊花賞(GI、京都競馬場、芝3000メートル、10月20日)の出走権が与えられるトライアルレースである。

 実際、牡馬クラシック最後の一冠を目指す馬たちがエントリーしており、中でも注目されているのが、ヴェロックス(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)であり、サートゥルナーリア(牡3歳、栗東・角居勝彦厩舎)だろう。

 2頭はともに春の二冠、すなわち皐月賞(GI、中山競馬場、芝2000メートル)と日本ダービー(GI、東京競馬場、芝2400メートル)でしのぎを削った間柄。1冠目の皐月賞ではサートゥルナーリアが見事に優勝。ホープフルSに続く2度目のGI勝ちを飾ってみせた。

 これに対しヴェロックスは2着に敗れたがその差はわずかにアタマ。ほんの少しの流れの差で、「どちらが勝ってもおかしくなかったのでは?」と思える競馬だった。

2頭の実力は拮抗している。

 それを証明したのが続く日本ダービーだった。皐月賞での1着と2着という数字面が大きく影響したか、オッズはサートゥルナーリアが1.6倍の圧倒的な1番人気に推されたのに対し、ヴェロックスは4.3倍で少し離れた2番人気だった。

 しかし結果はヴェロックスが3着でサートゥルナーリアは4着。2番手から早目に抜け出したロジャーバローズがそのまま好タイムで押し切るという当日の特異な馬場の影響もあり、どちらも勝てはしなかったものの、皐月賞での差は逆転した。

 ちなみにその差は半馬身。この時はヴェロックスが乗り慣れた川田将雅騎手だったのに対し、サートゥルナーリアは主戦のクリストフ・ルメール騎手が騎乗停止中ということで、短期免許で初来日となったダミアン・レーン騎手が手綱を取っていた。

 川田騎手が既にダービージョッキーであるのに対し、レーン騎手は当然、日本ダービーに乗るのも初めて。そういった差を考慮すると、やはりここもほんの少しの差でどちらに転んでもおかしくなかったといえる結果。2頭の実力が拮抗していることがよく分かった。

【次ページ】 サートゥルナーリア陣営の自信。

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