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赤穂ひまわりは女子バスケの救世主?
ヘッドコーチも驚く突然変異的成長。 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byAFLO

posted2019/09/08 19:00

赤穂ひまわりは女子バスケの救世主?ヘッドコーチも驚く突然変異的成長。<Number Web> photograph by AFLO

赤穂ひまわりは185cmの体格を持ちながら、相手ガードとマッチアップできる守備能力も併せ持っている。

3点シュートを重視する戦術にフィット。

 トム・ホーバスHCは今年度の日本代表活動として、26人の大枠の候補選手から合宿や大会毎に12~15人をピックアップしてチームを編成するというスタイルを採っている。

 赤穂は合宿が開始した当初から登録ポジションはシューティングガードとされているが、実際には最初の5、6月は4番としてプレーし、その後に3番でプレー。2番で起用されたのは8月の中国遠征からだった。

 東京五輪で金メダルを目指すと宣言しているホーバスHCは、4番や5番の選手が3点シュートを狙う「ストレッチ4」「ストレッチ5」を戦術の軸としている。

 4番の高田真希や5番(センター)の渡嘉敷来夢も含めて全選手が3点シュートを打つ戦術システムは、インサイドの選手がペイントエリアの外に出ることで攻撃の幅が広がるうえに、相手守備を外に引き出してスペースをつくるという効果がある。

 しかし、一方ではインサイドが手薄になるリスクがある。身長185センチの赤穂が2番に入れば4番、5番がペイント外に出たときにゴール下の高さを補うことができる。

「高校の時には4番をやっていましたが、3番をやりたくてデンソーに入りました。3番、2番と上がっていくのはやりたかったことでもあります」

アジア3連覇中、目標は当然4連覇。

 9月24日には女子アジアカップがインド・バンガロールで開幕する(決勝は29日)。'13、'15、'17年と現在3連覇中の日本が目指すのはもちろん4連覇。その中では、'18年FIBA女子ワールドカップ準優勝のオーストラリア、そしてその大会の準々決勝で日本が敗れた中国が強敵となる。

 特に中国はアジアで長年にわたって覇権を競い合ってきた最大のライバル。同じ相手に公式戦で連続して敗れるわけにはいかない。

【次ページ】 リオ五輪よりも平均4センチの大型化。

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