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世界柔道、金メダル4をどう見る?
日本陣営は「悲観していない」。
posted2019/09/05 20:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Yohei Osada/AFLO SPORT
8月25日に開幕した世界柔道選手権は9月1日の混合団体戦をもって閉幕した。
来年の東京五輪と同じ日本武道館が会場になるなど、まさにオリンピック前哨戦だった今大会で、日本は個人戦で男子が金メダル2、女子が2という結果で終えた。
過去2年の世界選手権のメダル数を見てみると、
<2017年>
男子 金4
女子 金3、銀4、銅1
<2018年>
男子 金2、銀2、銅3
女子 金5、銀3、銅1
<2019年>
男子 金2、銀2、銅3
女子 金2、銀4、銅2
メダル総数は昨年から1つ減った。
昨年と比べれば、男子はどの色も同数、女子は金メダルを3つ減らし、メダル総数では1つ減らしたことになる。この結果を、どう捉えるべきなのか。
五輪前年の段階での厳しさをあらためて感じさせる大会であったとともに、来年への可能性もうかがわせた。そんな世界選手権ではなかっただろうか。
まず、金メダル5から2に減らした女子。増地克之監督は「悲観していません」と語り、こうも話している。
「昨年の世界選手権は金5個でしたが、紙一重でした」
実際、昨年も拮抗した勝負の中で得た金メダルは少なくない。紙一重の実力差であれば、結果は容易に覆る。