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「派手なガッツポーズ」から1年。
侍U18で際立つ、西純矢の吸収力。

posted2019/09/03 07:00

 
「派手なガッツポーズ」から1年。侍U18で際立つ、西純矢の吸収力。<Number Web> photograph by Kyodo News

米国戦の2番手として3回を投げた西純矢。MLB予備軍から5つの三振を奪った。

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高木遊

高木遊Yu Takagi

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 韓国・釜山広域市の機張(キジャン)郡で行われている第29回WBSC U-18ベースボールワールドカップ。世界各国から有望選手が集うこの大会で、創志学園3年・西純矢が投打で大きな輝きを放っている。

 オープニングラウンド第2戦の南アフリカ戦で7番・指名打者として出場すると2本塁打を含む8打点と大暴れ。第3戦では大会4連覇中かつ18連勝中のアメリカとの対戦に2番手として登板し3回に2三振、4回に3者連続三振を奪いチームに良い流れをもたらすと、その裏に打線は5点ずつを挙げるビッグイニングを連続して呼び寄せた。

 全米中から選りすぐられたMLB予備軍を破る勝利の立役者となり、「ストレートで空振りが取れたり、押し込んでファウルを奪えたのは自信になりました」と手応えを語った。

昨年夏、派手なガッツポーズが話題に。

 2年生エースとして出場した昨夏の甲子園では、迫力あふれる投球とともに球審から注意されるほどの派手なガッツポーズで、鮮烈なインパクトを残した。最高学年となってからは春夏ともに甲子園出場を逃したが、「特にこの1年間様々なことを経験して、より物怖じせず冷静になりました」と創志学園の大長秀行コーチが評するように、確かな成長ぶりを見せてきた。

 今や派手なガッツポーズは少なくなったが、最速154キロのストレートにスライダー、カーブ、フォークなどを織り交ぜて、立ち向かっていく投球は迫力を増している。

 アメリカ戦を視察したスカウトからは、その力強さ以外にも高い評価の言葉が並んだ。
「投打に馬力があって野球センスが高い。体の強さの割に柔らかさもあるから、伸びしろを感じます」(ソフトバンク・永井智浩編成育成本部長兼スカウト・育成部長)

「馬力がありますよね。スライダーやカットボールに頼る投手は多いけど、あの腕の振りでカーブも投げられて緩急が使える。今日は審判のゾーンが厳しかったですが、コースにもしっかりと決まっていました」(巨人・長谷川国利スカウト部長)

【次ページ】 大会中に適応、野茂直伝のフォークも。

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