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大坂なおみ、苦しんで全米初戦突破。
前回女王が真の女王になるために。

posted2019/08/28 20:00

 
大坂なおみ、苦しんで全米初戦突破。前回女王が真の女王になるために。<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

初戦突破した大坂なおみ。第1シードという立場にあるが、楽しく全米の舞台に臨めているようだ。

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山口奈緒美

山口奈緒美Naomi Yamaguchi

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Hiromasa Mano

 1回戦からセリーナ・ウィリアムズとマリア・シャラポワという、<旧二大女王>によるビッグなカードで沸いた昨夜のアーサー・アッシュ・スタジアム――全米オープンのセンターコートは一夜明け、まだ初々しさの残る現女王の大坂なおみの初戦の舞台になった。

 つい4年前までグランドスラムの決勝を戦っていた2人が初日に対戦しなければならないという現実が、この競争世界の厳しさを物語る。

 セリーナは出産で、シャラポワはドーピング違反による出場停止。理由はまったく異なるもののそれぞれ1年以上ツアーを離れ、そのブランクをいまだに完全には埋められないでいる。現在87位のシャラポワのほうがはるかに深刻だが、23回のグランドスラム優勝を誇る37歳のセリーナも、復帰から1年半経ってまだトップ10に返り咲いたにすぎない。

 この戦場では、どんな強者も微かな弱みを見せてはつけ込まれ、捻り潰され、食われてしまう。

2年前、大坂はケルバーを撃破した。

 このところ格好の<餌食>になっている大坂にとっては、足のすくむような挑戦の始まりだ。ただでさえトッププレーヤーにとってトーナメントの1回戦、特に誰もが結果を出したいグランドスラムの1回戦は難しい。

 今大会も初日にはロジャー・フェデラーが予選上がりの190位に第1セットを奪われ、今年の全仏オープンを制した第2シードのアシュリー・バーティも80位のザリナ・ディアスを相手にセットダウンからの苦戦を強いられた。

 ディフェンディング・チャンピオンや第1シードといった、その大会の<顔>ともなればプレッシャーは倍増する。大坂はその両方の肩書きを背負ってこの大会に臨むのだ。

 グランドスラムで第1シードやディフェンディング・チャンピオンが1回戦で敗れたという波乱は過去にも何度かあるが、この全米オープンでも2年前のアンジェリック・ケルバーがそうだった。

 前年チャンピオンで第6シード。そのときの対戦相手が当時19歳の大坂なおみだった。

【次ページ】 こんなにナーバスだったのは初めて。

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