酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
山田哲人が走って挑む歴史的偉業。
連続成功の次は100%の盗塁王を!
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2019/08/27 11:30
山田哲人の打率は8月26日時点で.282。4度目のトリプルスリーこそ難しそうだが、今季はぜひ盗塁に注目したい。
小林、甲斐、若月らがいる中で。
しかし、こうしてみると「盗塁で失敗しない」ことがいかに難しいかということも実感できる。
かつて盗塁は「捕手の肩」との勝負と言われた。それが野村克也の登場で、クイックモーションで投げる「投手と捕手の連係」との勝負になった。
そして最近の盗塁事情を見ているとクイックは当たり前になり、メインの戦場は走者と「内野手のような機敏な捕手」との勝負になりつつあるように思う。
巨人の小林誠司、ソフトバンクの甲斐拓也やオリックスの若月健矢などの捕手はまるで遊撃手が併殺を狙うような機敏さでボールを送球する。
そんなハイレベルな捕手陣から次々と塁を奪う山田哲人。今季はチームこそ下位に低迷しているが、球史に残る記録が達成されるかどうか、見守りたい。