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遠藤保仁、公式戦1000試合出場。
定位置を失っても新たな輝き方。
text by
下薗昌記Masaki Shimozono
photograph byJ.LEAGUE
posted2019/08/05 11:30
約20年間、日本サッカーの顔であり続けた遠藤保仁。公式戦1000試合出場はあまりにも偉大な記録だ。
「18歳の頃と何も変わらない」
1000試合の節目を勝利で飾れず、悔しさを隠さなかった背番号7だが、こだわりを見せるのは、記録ではなく、レギュラー奪取だ。
「スタメンで出たいというのは18歳の頃と何も変わらないですし、ただ単に数字を重ねていっても、という感じはする。もちろん先発から出たい」
マイペースで淡々と、好パスを繰り出してきた全盛時の姿はもはや過去のものかもしれない。ただ、39歳を迎えてもなお、試合に飢える遠藤が時に泥臭く、時に不恰好にピッチを駆ける姿もまた、観るものを惹きつける。
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いまはもう動かないその時計……。
悲しい結末に終わる名曲とは異なり、日本屈指のプレーメーカーは、これからもその時を刻み続けていく。