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手袋なしで竹バットを振り込む──。
交流戦首位打者・中川圭太の中学時代。

posted2019/07/26 11:30

 
手袋なしで竹バットを振り込む──。交流戦首位打者・中川圭太の中学時代。<Number Web> photograph by Kyodo News

交流戦での打率は3割8分6厘で、得点圏打率は4割3分2厘に及んだ。

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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Kyodo News

 最下位からなかなか抜け出せずにいるオリックスだが、その中でも今季は若手選手たちの活躍が救いとなっている。特に投手陣だが、野手の中では、ルーキーの中川圭太が気を吐いている。

 4月24日にプロ初先発し、初安打、初打点を記録すると、高い打率をキープしてレギュラーに定着。クリーンナップも任されるようになり、交流戦では、新人としては史上初の首位打者に輝いた。

 3割8分6厘という高打率を記録したことはもちろんだが、交流戦での得点圏打率4割3分2厘という数字も驚異的だ。

 シーズンを通しても、まだ規定打席には達していないものの、68試合に出場して打率2割8分7厘で、得点圏打率は4割に及ぶ(7月23日時点)。チャンスで中川に打席が回ると、新人ながら何とかして得点につなげてくれそうな空気が漂う。

つまってでも、泳がされてでも。

 チャンスで打席に入る時は、普段の打席とは意識を変えていると中川は言う。それは「形を気にしない」ことだ。

「(チャンスでは)別にどんな打ち方でもいいので、内野の間を抜く。つまってでも、泳がされてでも、つなぐ、という感じですね。普段の打席では、形というか、自分のスイング、強いスイングを心掛けているんですけど、やっぱりチャンスになると相手の攻め方も変わってきたりする。インコースアウトコース(の厳しいコース)、低めの変化球というのが増えるので、そこを強く打とうとすると、ゴロになったり引っ掛けさせられたりしてしまいますから。あとは球に対して逆らわずに、コンパクトに、という意識もあります」

 得点圏で勝負強さを発揮する中川の根底には、東洋大学時代、高橋昭雄前監督や杉本泰彦監督に口酸っぱく言われた言葉がある。

「『チームを勝たせるバッティングをしろ』とか『ダメでも勇気づけられるようなスイングをしてこい』というふうにずっと言われていたので、それがちょっとつながっているのかなと思います」

【次ページ】 中学時代の恩師の教え。

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