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<鯉のレッスン14講座:Lesson 13>
金本知憲×新井貴浩
OBに赤ヘルの伝統を学べ。

posted2019/07/19 15:00

 
<鯉のレッスン14講座:Lesson 13>金本知憲×新井貴浩OBに赤ヘルの伝統を学べ。<Number Web> photograph by Naohiro Kurashina

text by

鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

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photograph by

Naohiro Kurashina

カープに育てられ、球界を代表する打者となった2人。内側からも外側からもカープを見つめてきた男たちがそれぞれの立場、視点から考えた、黄金期到来の理由とは。(Number982号掲載)

 昨季まで阪神の監督としてカープと熱戦を繰り広げてきた金本知憲と、3連覇を支えて現役を引退した新井貴浩。カープに育てられ、タイガースに移籍した経験を共有する2人が、カープの強さの秘訣について初めて語り合った。

新井 金本さんは去年まで阪神の監督としてカープと対戦されてたわけですけど、今のカープの強さってどういうところにあると思いますか?

金本 やっぱり打線がいいよね。昨季まで3番を打っていた丸(佳浩)、菊池(涼介)、田中(広輔)、(鈴木)誠也、會澤(翼)……打線の軸になっているのがちょうど伸び盛りや絶頂期の選手たち。そこに2015年にお前が帰ってきたことで、体力も技術も経験も、すべてが噛み合ってる印象だったな。

新井 僕も1回広島から出て、外からカープを見たときに、若手に与えられるチャンスの量はカープの方が多いなって思いました。他のチームだったら2、3打席のところを、20打席、30打席立たせてチャンスを与えてくれる。若手は一軍の打席に立ってた方が、そのあと二軍に落ちても絶対成長するんですよね。

金本 俺なんか若い時に超長い目で見てもらったタイプやしな。でも、それは後から感じたことであって、スタメンに定着するかしないかの時期はその日一日が勝負。それにカープだって、今はこうやって勝ってるから昔からファンが若手の成長を待ってくれるみたいに言われてるけど、俺らの当時もそうだったかと言われれば、やっぱり待ってくれてなんかないよ(笑)。2010年から監督をしてた野村謙二郎さんも、打てない選手を使ってファンから野次られてたし。プロ野球は、毎年毎年、どうしても結果を問われるから仕方ないけどね。

新井 野村さんが就任される前後の時代って、Bクラスが続いたけど、そこで我慢をして、丸、菊池、誠也、アツ(會澤)といった若手にチャンスをたくさん与えて育てた。そういう子たちが力をつけてきて今がある。もっと言えば、(山本)浩二さんが耕し、マーティー(・ブラウン)が種をまき、野村さんが育てた。だから今の3連覇は、そういう人たちを抜きには絶対語れないですよね。

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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プロ野球の前後のコラム

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