JリーグPRESSBACK NUMBER
鹿島が鬼門とするACLラウンド16。
三竿、優磨が求める「もっと我を」。
posted2019/06/17 08:00
text by
池田博一Hirokazu Ikeda
photograph by
Getty Images
「2018年のACLラウンド16では、内容自体はそれほど良くないなか、なんとか突破したいという“強い思い”が結果につながった。そこを乗り越えたことで、決勝までの勢いが出て優勝にもつながった」
鹿島アントラーズの鈴木満常務取締役強化部長は、昨年のラウンド16の戦いをこう振り返った。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のラウンド16は、アントラーズにとって鬼門と呼ばれたステージだ。ACL初優勝を遂げた昨年、6度目の決勝トーナメントで初の初戦突破だった。今年もその舞台での戦いが始まる。
ケガ人が相次いだ今季の鹿島。
決戦トーナメントを前に、1人、また1人と戦力が戻ってきた。
アントラーズは今季、ケガ人に悩まされた一面を持つ。開幕の段階で、昨シーズンに負ったケガで三竿健斗、鈴木優磨は別メニュー。その後も白崎凌兵、中村充孝、山本脩斗、伊東幸敏、内田篤人など、離脱者が相次いだ。
その流れはチームの成績にも表れ、なかなか勝ち続けることができず、波のある結果を繰り返した。
中断期間前の14試合を終えて、7勝3分4敗、得点22失点13。J1リーグ5位に位置する。
他のクラブからすれば、決して悪い成績ではない。しかし、常勝を義務付けられるアントラーズにとっては、「満足といえる結果ではない」(鈴木強化部長)。それでも後半戦に向けて、ケガ人が少しずつ全体練習に合流したり、試合に出場したりと、本来の戦力が戻ってきたのは好材料だ。
今季、チームは「軸となる選手の確立」をテーマにスタートした。なかでも、主力に定着した23歳の三竿健斗と鈴木優磨への期待は大きい。