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バスケ日本代表、そして東京五輪へ。
ビッグマン渡辺飛勇が描く夢物語。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byYoko Miyaji
posted2019/06/17 07:00
NCAA1年目のシーズンは試練の連続だったという渡辺飛勇。6月からは日本代表の合宿に参加する予定だ。
刺激となった八村との対戦。
八村との対戦も刺激的だった。
「ルイはすごかった」と渡辺は振り返る。
「とても力強く、フィジカルだった。プルアップ・ジャンパーがとても巧く、運動能力も高い。上からダンクを決められた。瞬発力があり、高いジャンプ力を持っている。守るのが難しい選手だった。見た目も少し強く見えるけれど、実際に身体をぶつけてみて、本当に力強かった。ポストで押し込めるかと思っていたけれど、できなかった」
結局、66対89で負けたが、それでも粘りは見せることができた。
実を言うと、渡辺と八村の接点はまだそれほど多くない。大学でもコート上で対戦したのも1試合だけ。試合後に日本語で「こんにちは~」と挨拶しあい、SNS上でメッセージを交わしたこともあったが、それ以上の付き合いは今のところない。
「だから、ルイのことはほとんど知らないんだ」と渡辺。そう言ってから、ふと思い出したように、満面笑顔で付け加えた。
共通点は「テラスハウス」。
「僕らの共通点はもうひとつ、『テラスハウス』が好きということかな」
八村は以前から、日本のリアリティ番組『テラスハウス』の大ファンだと公言しているが、実は渡辺も負けず劣らず、番組の大ファンなのだという。ハワイ育ちの渡辺が番組を知ったのは、ポートランド大の日本人マネージャーが見ていたことがきっかけだった。
「最初はつまらなそうだと思って見なかったのだけれど、ある日、日本の番組を見る気分になったときがあった。アニメではない番組を見たかった。ネットフリックスで探したら、最初に出てきたのが『テラスハウス』だった。アロハ・ステイトのシリーズを見始めたら、すっかりはまってしまった。ハワイで撮影されていて、出てくる場所はどこも知っていたし、見ているうちに出演者に親近感を感じるようになった。今では完全にあの番組のファンです。これ、記事に書いてくださいね」と、楽しそうに語った。