テニスPRESSBACK NUMBER
雨で異例の1日2試合という過酷日程。
錦織圭、大坂なおみはどう勝った?
text by
長谷部良太Ryota Hasebe
photograph byAFLO
posted2019/05/17 11:50
1日2試合という強行日程を生き残った錦織圭。リラックスして、目の前の試合に集中するという基本を完璧に遂行した。
大坂「YouTubeを見たりして過ごした」
次は大坂。午前10時開始の2回戦で、ドミニカ・チブルコバ(スロバキア)を6-3、6-3で退けた。次の試合まで約6時間も空いたが、ランチを食べ、「試合までのんびりしていた」という。
3回戦ではミハエラ・ブザルネスク(ルーマニア)を、これまた6-3、6-3で下した。2試合ともサービスを破られることはあったが、すぐに挽回して傷口を広げることはなかった。「少し普通とは違う感じだった。ツアーで1日2試合を戦うのは初めてだったから」
前日は錦織と同様、リラックスして過ごしたようだ。
「ちょっと大変な部分もあった。(試合が)どうなるか分からなかったし。キャンセルになるまで、横になったり寝たり、YouTubeを見たりして、いつものような感じで過ごした」
2試合で合計2時間57分を戦ったが、17日正午に始まる準々決勝に向けて体調面の心配はなさそうだ。さすがは21歳といったところか。
「赤土の王者」ラファエル・ナダル(スペイン)の話も面白かった。2回戦でジェレミー・シャルディー(フランス)、3回戦ではニコロズ・バシラシビリ(ジョージア)と対戦し、ともに1ゲームずつしか与えず8強に進んだ。
「ただ、ベストを尽くすだけ。1試合でも2試合でも、数は関係ない」
ナダルも前夜はホテルに戻る際、渋滞に巻き込まれて1時間半ほど掛かったというが、「屋外開催の大会では起こりうること。そういう時も準備しなければいけない。それだけだよ。ただ気を長くして、試合の準備をするんだ。それが僕らにできる全てのことだから」