リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
ペップの食事改善がメッシを変えた。
故障しがちのデンベレが学ぶべき教訓。
posted2019/05/10 11:00
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph by
Getty Images
ラ・リーガ第36節のセルタ戦が始まって4分を過ぎたころ、デンベレがピッチに座り込んで交替を求めた。遡って映像を確かめると、試合開始後25秒あたりのスプリントで痛みを感じたのか、以後右太腿の裏側に何度か手をやっている。
検査を行ったバルサのメディカルチームの発表によると、痛めた箇所は右大腿二頭筋。完治に要する日数は明らかにされていないが、ラ・リーガの残り2試合は無論、5月25日セビージャで行われる国王杯決勝にも間に合わないというのが大方の予想だ。
試合後、デンベレの戦線離脱について問われたバルベルデは次のように語った。
「監督の立場からは説明のしようがない。3日前のCLリバプール戦はほとんど出ていないから足に疲れが残っていたわけではないし、前回肉離れを負った方の足でもない。試合前のウォーミングアップはしっかりやっていた」
全公式戦の約30%離脱。
バルサに来てまだ2シーズン目だが、大腿後部の故障はすでに3回経験している。
最初は昨シーズン開幕直後の左大腿二頭筋の肉離れで、復帰までに106日を要した。2度目はその2週間後に負った左足の半腱様筋の断裂で、26日後に完治が認められた。また波に乗っていた今年1月には左足首を捻挫して、復帰は18日後。そして3度目が、バルベルデのコメントにも出てきた3月の左大腿二頭筋の肉離れで、ピッチに戻ることが許されたのは負傷から26日が経った後だった。
その間、彼が欠場したのはラ・リーガ20試合。国王杯6試合にCLが5試合。パーセンテージにすると全公式戦の約30%に及ぶ。
バルベルデと彼のスタッフは来季に向けて真剣に対策を練ることだろう。その際、まず間違いなく確認・見直しが行われそうなのが、食事内容だ。