欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
長友佑都と香川真司が欧州初対決へ。
イスタンブールダービーの猛烈な熱。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2019/04/29 11:00
長友佑都(左)と香川真司の初対決。日本時間5月5日深夜のイスタンブールダービーは見逃せない。
現地ファンも楽しめるストーリー。
彼らが敵味方に分かれて再び対戦するのには、実に9年の歳月を要した。2人が対戦するのは今回が最後になるかもしれない。
先に挙げたように、トルコの3強によるダービーへの期待と注目度は、日本国内で行なわれるどのダービーよりも高い。新聞でもテレビでも試合の1週間前から連日のように両チームにまつわるニュースが報道される。トルコを代表するビッグマッチで日本人があいまみえることは、現地でも注目を浴びるはずだ。
長友は4月の19日から22日にかけて行なわれたリーグ第29節のカイセリスポル戦でおよそ2カ月ぶりにピッチに立つとトルコでの初ゴールをマーク。さらにこの節のリーグのベストイレブンにも選ばれた。
一方の香川も、デビュー戦でいきなりの2ゴールをあげたことで、その名を一気にトルコにとどろかせた。その証拠に、フェネルバフチェとのダービーに合わせて売り出された香川のイラストの入ったTシャツは、発売から1カ月もたたずに1万枚も売られたという。
この一戦は日本人以上に、現地のファンが楽しめるようなストーリーを内包した好カードなのだ。
令和の幕開けに花を添える勝負を。
ガラタサライの本拠地トルコ・テレコム・アリーナでのダービーは、日本時間の日曜日、深夜25時に始まる。通常であれば、多くの人が翌日から始まる仕事のことを気にしなくてはいけない時間だ。
しかし、この日は5月5日だ。改元にともない異例の長さとなるゴールデンウィークは5月6日までだから、深夜に行なわれる伝統の一戦を心おきなく堪能できる。
「昭和で生まれ、平成で種まき、令和で大輪の花咲かせる。」とツイッターに投稿した長友と、平成に生まれた選手として初めて日本代表に選ばれた香川。彼らの対戦は「令和」という新たな時代の幕開けに華を添えることになるのは間違いない。そんな一戦を、見逃してはいけない。