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Bリーグ最高勝率から悲願の頂点へ。
ジェッツが3年間で得たものは……。

posted2019/04/26 08:00

 
Bリーグ最高勝率から悲願の頂点へ。ジェッツが3年間で得たものは……。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

4月14日にアルバルク東京戦を制し東地区優勝を決めた千葉。CSの初戦は4月27日、ホームの船橋アリーナで行われる。

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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B.LEAGUE

「絶対勝つぞ、千葉ジェッツ! 絶対勝つぞ、千葉ジェッツ!」

 文字にすれば当たり前のようだが、決して簡単には作ることができない。千葉ジェッツをサポートする雰囲気は、ホームの船橋アリーナでの日常になった。

 試合中に「間」が生まれそうになると、チームを支えるファンやブースターの声がそれをかき消していく。

 審判が正確な判定をするために映像を確認する時。もしくは選手が接触した後、ジェッツの選手がミスを犯して相手ボールになった直後。試合中に数多くの「間」があるのがバスケットボールという競技だ。

 しかし今の船橋アリーナは、ムードが重くなりそうなときに、沈黙をやぶるかのように声援が送られる。試合が始まってから終わるまで、途切れることはない。

今季Bリーグで驚異の52勝8敗。

 Bリーグ開幕後、観客動員数でリーグトップを独走し続けてきたのがジェッツである。これまでも、チームがハイペースで得点を重ねる時、派手なブロックショットを見せる時、会場は大歓声に包まれてきた。

 以前はチームが苦しい時や沈みそうな時に、そうした声が常に出ていたわけではなかった。

 でも、今は違う。

 他人は自分を映す鏡である。6番目の選手でもある彼らの存在は、チームの成熟度を映す鏡となる。彼らの変化の理由は、ジェッツが成長したからに他ならない――。

 今シーズンのジェッツは、Bリーグ史上最強のチームと称えられるまでになった。

 レギュラーシーズンの成績は52勝8敗。過去2シーズン、どのチームも手の届かなかった50勝の大台を軽々と超えた。さらに過去リーグ内最高勝率を記録したのはいずれも中地区のチームだった。強豪との対戦が最も多い東地区でこの成績を残したのも、驚異的である。

【次ページ】 40分通して我慢強く戦える集団。

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千葉ジェッツ
富樫勇樹

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