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開幕前に10kg減量して初日は首位。
ケプカがしたマスターズへの準備。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byGetty Images
posted2019/04/12 17:30
2017年、2018年とメジャー勝利を手にしているブルックス・ケプカ。1年前と見比べると、確かに引き締まっている。
水着撮影のための減量という報道も。
ジムでのワークアウトやランニングを大幅に増やし、通常の食事を減らしてヘルシーフードの摂取を増やしたところ、4カ月で10キロ減ったそうだが、減量した理由については、3月時点では「そのうちわかるさ」と伏せたままだった。
だが、マスターズ後に水着姿での撮影が予定されていることが開幕直前に判明。ケプカは撮影に向けてナイスボディを作ろうとしていたのだと報じられ、大切なマスターズを控えた時期に優勝候補のトップアスリートが「やるべきことではない」などと批判されたのだ。
馬専門カイロプラクターを訪ねて……。
だが、実を言えば、ケプカが減量に挑んだのは今回が初めてではない。
昨年1月、ケプカは左手首を痛めて戦線離脱を余儀なくされ、昨年はマスターズを泣く泣く欠場した。「もう2度と試合で戦えなくなるのではないかと思った」と振り返るほど、左手首の状態は悪かった。
ゴルフはもちろんのこと、トレーニングにもドクターストップがかかり、「毎日、ソファに座ってテレビを見るしかできない日々。僕の体重はどんどん増えていった。鏡を見るたびに太った自分を眺めるのは、決してハッピーではなかった」。
いい医者も治療法も薬も見つからない中、ケプカは藁をも掴む思いで馬専門のカイロプラクターを自ら訪ねた。すると、馬専門カイロプラクターによる施術後、彼の左手首は奇跡的に回復した。
それからのケプカは水を得た魚のように練習とトレーニングを始め、「太った自分」からの脱却を目指して減量に取り込み、心技体すべてのシェイプアップに勤しみ、「それらができた」と実感し始めた6月、全米オープンを制して大会2連覇を達成。そして8月の全米プロも制覇した。