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柏に3失点も「スッキリした敗戦」。
手倉森監督は長崎をどう進化させる?
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJ.LEAGUE
posted2019/04/06 10:30
長崎は開幕7試合で2勝1分け4敗の20位というスタートとなった。しかし手倉森監督なら逆襲の算段を整えているはずだ。
ルヴァン杯も戦う難しさの中で。
柏と長崎の2チームは、J2リーグに加えてルヴァンカップも戦っている。3月に2試合を消化してきたのに加えて、4月、5月もミッドウィークに各2試合ずつが組まれている。J2は6節から8節まで中3日の3連戦となっているが、長崎はその後の10日にルヴァンカップのアウェイゲームがあり、14日にJ2のFC岐阜戦が控える。これもアウェイでの戦いだ。
昨シーズンのルヴァンカップにJ2から出場したアルビレックス新潟と甲府は、スタートダッシュをかけることができなかった。J1昇格も逃した。リーグ戦とカップ戦でターンオーバーを敷いているが、フィジカル的な負担は大きい。
J1昇格への道のりは他チームよりも険しいが、手倉森監督はJ1のレベルを肌で感じられる、より多くの選手を鍛えられると、ここでも前向きな姿勢を貫く。
リオ五輪へのプロセスで思うような結果を残せなくても、慌てることも、動じることも、臆することもなかった。長崎でも「どんな結果も成長するために必要なこと」という考えに立ち、「辛抱させられている」と受け止める。
難しいチャレンジだからこそやり甲斐はひと際大きく、壁を乗り越えたチームは進化の歩幅を一気に広げていくことを、手倉森誠という監督は経験として理解しているのだ。