柴田「勝てよ。ニューヨーク行くから」

　放送席に優勝トロフィーを抱えて近づくと、柴田はオカダに称賛の拍手を送って、手を差し出した。

「柴田さんも、2年前、優勝してね。この場所で、このトロフィーをとったわけです。まぁ、その後、戦って……。

　こういう形で再会というふうになりましたけど……『勝てよ。ニューヨーク行くから』というふうに言ってもらえたんで。しっかり、柴田さんにも送り出してもらったんでね、そこは結果を残したいなと思います」

　オカダは記者会見で何度も言葉に詰まった。言いたいことはとぎれとぎれになって、涙が止まらなかった。

「新日本が世界一なんだっていうのを」

　4月6日、MSGでオカダはジェイ・ホワイトのIWGPヘビー級王座に挑戦する。

　オカダはホワイトには2連敗しているから、すでに立場は逆転している。せっかく復調してきたのに、ここでどうにかしないとズルズルと後退してしまうことになる。

「ジェイには借りもたくさんあるし、マディソン・スクウェア・ガーデンのメインなんでね。その時期には他の大会もアメリカで、近くでありますし……新日本プロレスの凄さ、新日本が世界一なんだっていうのを見せつけて、チャンピオンになって、また日本に帰って来たいなと思います」

　オカダはWWEのレッスル・マニアを意識した発言をした。

　優勝を争ったSANADAとはすでにリング上で再戦を約束していた。

「こうやって同級生としてね、決勝のリングで戦って、あれだけの戦いができたわけですから。

　今までずっと、年上だったり、先輩とやってきましたけれども……こうやって同世代の人たちと戦って、またプロレス界を盛り上げていけたら、いいんじゃないかと」

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