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篠山、辻、ファジーカスは好調も
Bリーグ川崎の課題は「控え組」。
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph byB.LEAGUE
posted2019/03/22 07:30
日本代表の主将を務める篠山はカタール戦後、「もう1回、Bリーグを盛りあげたい」とすぐ再開するBリーグに言及。
ベンチメンバーの得点力。
特に目に付くのが、ベンチメンバーの元気のなさ。篠山によると、昨季のベンチメンバーの合計得点はリーグ最下位。チーム力底上げは今季の大きな課題だったが、シーズン終盤に差し掛かった現在も目立った改善は見られない。控え選手の今季これまでの合計得点の平均(147点)は、千葉、栃木、アルバルク東京といった強豪と比べて20点以上の開きがある。
3週の中断期間でのブラッシュアップ、週3日の過酷な試合日程、そして下位チームとの連戦――。北卓也ヘッドコーチはこの状況を底上げの好機ととらえたのだろう。渋谷戦の1戦目では前半の早いタイミングから控えメンバーを投入した。
だが、ミスが続き、早々にベンチに下がった。以降の試合でも、藤井祐眞とシェーン・エドワーズ以外のプレータイムは伸びていない。控え組の現状について北ヘッドコーチに尋ねた。
歯切れの悪いその口調からは、指揮官の苦悩ぶりがなんとなく感じられた。
「それぞれに得意、不得意は当然あるわけで、その中で自分が持っている1番のものを、アグレッシブかつハードに出し切ることが大切。それをうまく出せない選手に対しては『どうなの?』と思うことはあります。決して気持ちを持っていないわけではないのですが……」
「セカンドユニットはよくやっている」
一方、篠山は同じ質問に対して、明らかに強い口調で答えた。
「セカンドユニットはよくやってくれています。ここであえて『まだまだ』とか『奮起に期待したい』ということは言いたくないです」
チームメートたちへの配慮なのか、筆者への非難なのか、それとも……。その真意ははかりかねたが、主力の疲労や故障のリスクを考えれば、この現状は決していいものではないだろう。