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篠山、辻、ファジーカスは好調も
Bリーグ川崎の課題は「控え組」。
posted2019/03/22 07:30
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph by
B.LEAGUE
計60試合におよぶBリーグのレギュラーシーズンも、残すところあと13試合となった。
東地区は千葉ジェッツと栃木ブレックスがプレーオフにあたる「チャンピオンシップ(CS)」の出場を確定させ、中地区、西地区でもクライマックスに向けて熾烈な戦いが続いている。
初年度準優勝、昨季はCS準々決勝進出の川崎ブレイブサンダースは、現在中地区2位。地区優勝を目指し、首位の新潟アルビレックスBBを3ゲーム差で猛追している。
「ドーハの歓喜」後のハードな日程。
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Bリーグ1部(B1)は、2月12日から3月1日にかけてすべての試合が中断された。理由は、W杯アジア予選である。グループFを2位で勝ち抜き、13年ぶりの本戦出場を決めた男子日本代表に、川崎は篠山竜青、辻直人、ニック・ファジーカスの3選手を送り出した。
「ドーハの悲劇」を「ドーハの歓喜」に変えた勇者たちの、国内復帰戦に至るまでのスケジュールは実にハードだった。
カタールでアジア予選の最終戦を戦ったのが2月24日。翌日の夜の便で帰国し、3日間の休養を経て、3月2日のサンロッカーズ渋谷戦を迎えた。カタール帰りのメディア関係者はこぞって「まだ時差ボケが直らない」と嘆き、3選手も言わずもがなの状態だっただろうが、篠山と辻はさっそく先発出場。篠山13得点、辻19得点(うち3ポイント4本)を挙げる活躍ぶりを見せた。
特に、アジア予選最終戦のカタール戦で決めたミラクルシュート(ショットクロックぎりぎりにサイドライン際から左手1本で決めた3ポイント)が、米最大手スポーツチャンネル・ESPNのトッププレーとなり、国内外で一躍“時の人”になった篠山は、翌節のライジングゼファー福岡戦では3ポイント8/8という驚異のスタッツをたたき出した。国内でも元気な話題を提供している。
その絶好調の理由は、シンプルだ。
「何よりW杯予選を勝って帰ってこれたことですよね。負けて帰ってくるのとでは気持ちも、体の重さもまったく違いますから。協会やリーグの配慮で、ほとんどの飛行機移動がビジネスクラスでしたし、元気ですよ。そりゃあもう元気です」