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メジャーのオープン戦で試験導入。
「20秒ルール」に日本人投手たちは?
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byAFLO
posted2019/03/17 09:00
昨年は導入を見送った20秒ルール。以前に田中将大は「何で投手ばかり制限されるのか」と疑問を呈したことも。
メジャー1年目の菊池も戸惑う。
今シーズンはともかく、来季以降に導入されるとすれば、早めに手を打っておいて損はない。プロの投手にとって、投球のリズムは体に染みついたもので、6秒以上の短縮は頭で考えるほど簡単なことではない。
「シーズン中に困るのは嫌なので、もし導入された時に」と、前田は笑ったが、意図的なテンポアップは危機管理の表れと言える。
2月25日のレッズ戦で、オープン戦初登板を終えたマリナーズ菊池雄星は、苦笑するように言った。
「真後ろに急かされる数字があるので、どんなもんかと思いながら計算しながら投げていましたけど」
メジャー1年目でもあり、まずは米国流に従う姿勢だが、捕手陣とのサイン交換を含め、今後は対応に迫られる可能性もある。
取引材料?と疑問視する声も。
もっとも、正式導入となれば、MLB選手会が徹底抗戦することが確実で、機構側との対立構図が深まる可能性は高い。その一方、2021年末で現在の労使協定が失効するため、この「時短ルール」が新協定折衝の際の取引材料になるとの声も聞こえてくる。
今回はあくまでもテストだが、数字やデータへの偏重、インスタントリプレー導入をはじめ、今後、もうしばらくは野球のテクノロジー化が進むのだろうか。